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「私の娘も特別クラスにいて、娘は膨大な魔力を持っているから利用しようとする人がいるのよ。娘が目的で学園に侵入してくる人も少ないけどいるわ」
ミリアは複雑な表情をしながら話す。
実の娘が狙われているのだから心配するのも当然だろう。
「娘の名前は?」
名前を聞かなければ、護衛のしようもない。
「天枷 詩織(アマカセ シオリ)って言うんだけど、護衛を頼める?でも護衛と言っても常に近くにいる訳じゃないからね。優先するのはクラスの生徒達だから」
ミリアの夫が日本人なので天枷という苗字。
「それじゃー、その依頼引き受けるとするよ」
いい加減な態度をとるジルヴァだが、彼の言葉を聞いたミリアは嬉しそうな表情を見せた。
「良かったわ。それで住む所なんだけど教員寮が満室だから生徒寮に住んでもらうんだけどいいかな?」
ジルヴァは‘満室ならしょーがねぇなー’と面倒臭そうに呟いた。
それを聞いたミリアは言葉を続ける。
「でも生徒寮も満室だから詩織と同じ部屋に住んでもらうね」
ミリアはとんでもない事をサラっと口に出した。
「……マジで?」
ジルヴァは何故か真剣な表情でミリアの目を見る。
「安心して。真弓ちゃんも同じ部屋だから」
(ちっとも安心できねぇよ……)
ミリアの本気でいう言葉に呆れながら溜め息をつくジルヴァだった。
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