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「いいないいな。ジル君は女の子達と同じ部屋に住むのかー」
長い間言葉を出さなかったギールが羨ましそうに呟いた。
「マジで生徒と同じ部屋になんのか?」
少し落ち着いたジルヴァはギールの言葉をスルーし、ミリアに再確認を求める。
「大マジよ!何なら詩織と恋仲になってもジルちゃんなら大歓迎だわ!」
楽しそうに話すミリアだが、ジルヴァは少しも楽しくない。
「大歓迎されても困るだけだせ……まぁ、真弓もいるなら大丈夫だろうけど」
ジルヴァは自分に「大丈夫、大丈夫」と言い聞かせていた。
「僕も女の子と同じ部屋をー!」
羨ましいそうな表情を浮かべながらジルヴァの隣で騒ぐギール。
「貴方は無理よ。その性格じゃ。ギールにはちゃんと部屋もあるでしょ」
ミリアは少し呆れながら返事をする。
「そんなぁー」
当たり前な返事を聞いたギールは目の前にあるテーブルに平伏せた。
「その点ジルちゃんはしっかりした性格だし、女の子が嫌がる事をしないだろうから安心ね」
(勝手に安心されても困るぜ……)
決まった事をぐちぐち言っても無意味だ、と完全に開き直ったジルヴァ。
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