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「…僕は負けない!」
汚物を見る視線を受け、涙目になりながらギールは意味不明な言葉を上げた。
そんなギールをジルヴァは無視し、挨拶をする。
「今日からお前らの担任を務めるジルヴァ・リディルハートだ。
歳は十七でこの学園の生徒らとあまり年齢が変わらねぇから気軽に呼んでくれ」
そしてジルヴァは第一印象は大事だと思い、笑顔を浮かべる。
その笑顔を見た生徒達は頬を紅く染める女子が多かった。
「ちょ、ちょっと!何でジルが此処におるん?」
先程まで頬を紅く染めていた生徒の一人が席を立った。その声を聞いた生徒達は頭上に疑問符を並べる。
彼女はジルヴァの幼なじみの真弓。一応ガーディアンの一員である。
容姿は肩辺りまでのショートの色素の少し薄い黒髪に淡いオレンジ色の瞳で顔立ちも整っている。
彼女は日本人と魔球にいる人とのハーフで喋り方は関西出身だった父の関西弁。
「真弓ちゃん。質問は順番にしてね」
汚物を見る視線を受けた精神的ダメージを回復させ、ギールが真弓に注意する。
ギールに注意された真弓は渋々、椅子に腰を落とす。
「質問したい人は手を挙げて!」
ギールの言葉を聞いた生徒は、ほぼ全員手を挙げた。
ジルヴァは顔を見ても真弓以外の生徒とは初対面なので、生徒達の顔写真が載ってあるクラス名簿を見て確認する。
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