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ジルヴァは一番最初に手を挙げた生徒の名前を呼ぶ。
「えっと、柳園寺 桜花(リュウエンジ オウカ)
桜花でいいか?」
初対面にも関わらず、ファーストネームで呼ぶジルヴァ。
呼ばれた彼女の容姿は黒髪黒瞳。顔も純粋な日本人のようで、お嬢様のような綺麗な顔立ちをしている。
「えっ、あっ、はぃ!
ジル様はその歳で何故教師になられたのですか?」
桜花は急に名前を呼ばれ、困惑したが落ち着いて質問をする。
何故、様を付けるのかはわからないがそれも個性なのだろう。
「俺は元々、魔球に住んでて学園から俺の会社に仕事の依頼が届いてな。んで、この学園の教員になったって訳だ
あっ、勿論教員免許もあるぜ」
ガーディアンは大きい会社ではないが有名な為、ジルヴァは父が行方不明になってから学業に励んでいる間に取得した。
桜花は納得したのか、軽く一礼し椅子に座る。
礼儀の良い彼女はお嬢様のような雰囲気を漂わせている。
「はぃはぃはぃ!」
次は元気で身長が低く、幼い感じの少女が大袈裟に手を挙げた。
この子も日本人なのか黒髪で少し茶色い瞳をしている。
「んと、如月 未夜(キサラギ ミヨ)」
ジルヴァに呼ばれた未夜は勢いよく立ち上がった。
「お兄様は真弓ちゃんと知り合いなの?」
お兄様と呼ばれたジルヴァは案の定、呼び名を予想していなかったのか表情に出さない程度で驚いていた。
他の生徒達も気になるのか熱い視線を彼に向ける。
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