白魔学園

14/54
前へ
/117ページ
次へ
「真弓と俺は幼なじみだ」 ジルヴァは簡単かつ、簡潔に述べた。 それを聞いた真弓周辺の生徒達が騒ぐ。 「そうなんだー」 未夜は呟くと席に着く。質問を受けている間、真弓から熱い眼差しで見られていたジルヴァだが、何故熱い眼差しなのかは彼には分からなかった。 「次の質問は?」 ジルヴァの言葉に数人が手を挙げるが、さっきほど多くはなかった。 恐らく真弓との関係を聞きたい人が多かったのだろう。 「えーっと、次は月島 美月(ツキシマ ミズキ)」 この子も日本人で黒髪黒瞳。長い黒髪のツインテールが印象的。 名前の最初と最後が同じというのも印象的だ。 「はぃ!ジルさんは彼女いるんですか?」 美月がそういうとクラス内が騒がしくなり、「美月ちゃんナイス!」とか「良く聞いた!」とかが聞こえた。 今までの質問より賑やかになったのが疑問に思うジルヴァ。 「いねぇーよー」 事実、今まで彼女なんて出来た事がないジルヴァ。仕事が忙しいなどの理由で作らなかったのだ。 その言葉を聞いた生徒達数人が歓声を上げた。 「ならこのクラスの人で誰がタイプですか!?」 嬉しそうな表情を浮かべた美月は少し興奮気味に聞く。 「んー、外見だけじゃわからねぇーな。このクラスは可愛い人とか綺麗な人ばかりだし」 ジルヴァの言葉を聞いた生徒達は何故が盛り上がり、騒がしくなったのだが、ジルヴァがその理由を知るはずもなく不思議に思うだけだった。
/117ページ

最初のコメントを投稿しよう!

466人が本棚に入れています
本棚に追加