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「とは言っても、バレなきゃいいだけだ。今の時代は昔より魔法の研究などが発達している。かなり高等な魔法になるけど記憶封印魔法ってのがあるからもしバレても何とかごまかせれるから大丈夫だ。
何より、一般人の前で魔法を使わなかったらいいだけだしな」
それを聞いたエリシアは明るい表情を見せる。
それを見ていたジルヴァは単純な奴だなーっと思った。
「他に聞きたい事あるか?」
教室を見渡すと、後ろの方の生徒が手を挙げていた。
「んと、アルカ・サーウィング」
名前を呼ばれた彼女は席を立つ。
深く青い髪に朱色の瞳。少し小麦色の肌が印象的だ。
「俺のような魔力を持たない人が何で学園に入学できるんだ?」
女性としては珍しい落ち着いた低音の声が教室内に響く。
自分の事を俺と呼ぶアルカは女性の平均身長より少し背が高い。
「理由はだなー、魔法使いのいる家系に生まれた子は一般人より魔法に対する耐久があるのが理由の一つ。そして魔法使いが魔法を発動させる時は完全に無防備になる。その無防備になっている魔法使いを守る戦士が必要になってくるから、魔力を持ってない人は魔法学園で戦う術を学ぶんだ」
ジルヴァの答えに納得したのか、アルカは静かに席に座った。
それからジルヴァは生徒達の疑問に答えながら授業を進めて行く。
生徒達も疑問に思う事を遠慮なく、ジルヴァに聞くので難無く授業が進む。
そして初日の教師としての仕事は予想以上の手応えを感じたジルヴァであった。
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