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ジルヴァ達は校舎を出て生徒寮へと向かう。
校舎の外へと出ると、高等部の生徒達は帰宅する為に寮へと向かう者もいれば、寄り道をして帰る生徒も少なくはない。
この学園には沢山の部活があり、各部活へと向かう生徒もいる。
ジルヴァは学校という所に通った事がない為、この学園で楽しそうに生活する生徒達が羨ましく思えていた。
「でもいきなりジルが教師をしにやってくるなんてめっちゃびっくりしたわ」
ジルヴァの隣を歩く真弓は嬉しそうに笑う。
真弓とジルヴァの再会も二年振りだから再会できて嬉しいのだろう。
「この学園に真弓がいるってのはわかってたけど、真弓の担任をするとは思ってなかったなー」
いきなり担任するとも思ってなかったけどよ、と付け加えるジルヴァ。
「そういえば、ジルくんってママとどういう関係?」
詩織は何かを思いだしたかのようにジルヴァに聞く。
確かに初対面なら学園長の事を「ミリアさん」とは呼ばないだろう。
洞察力の良い詩織だから不思議に思ったという事になる。
「ミリアさんは俺の母の姉だから、叔母さんになるな」
「ほんと?なら私とジルくんは従兄妹になるんだ!同い年の従兄妹がいるなんて知らなかったよ」
住む世界が違うのだから知らないのも当然だろう。ましてや、会社の事で忙しかったジルヴァには会うこともできない。
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