白魔学園

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『言うの忘れてたわ。普通に寮内にある女子の浴場使っといて』 「はぁ?いやいや、流石にそれは無理じゃね?」 ミリアは何も考えずに言っているのか疑いたくなるほど、当然のように言う。 普通に考えれば、男と女が同じ浴場に居るのは明らかに可笑しい。 『時間ずらせば大丈夫じゃない?浴場は二十三時に閉まるから閉まった後に入れば大丈夫でしょ。表に出ている札を裏返せば入って来る事はないと思うし』 それなら大丈夫だと思うが、とても不安になるジルヴァ。 だが、我が儘を言う訳にはいかないのでこの条件で我慢するしかなかった。 『なら、他に何かあったら連絡してね』 ミリアはそう言い残し、電話を切った。 後先の事をちゃんと考えているのか疑問だ。 仮にも学園長なのだから心配する必要はないと思うが、もう少ししっかりして欲しいと思うジルヴァだった。 ジルヴァは自分の未来が少し不安になりながらもリビングに戻った。 「ママはなんて言ってた?」 詩織はミリアの事が気になるのか、リビングを入ると興味津々で聞く。 「浴場が閉まってから入れ、だとさ」 ジルヴァは溜め息を漏らしながら床に座るのだった。
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