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その瞬間、どんな兵器の衝撃でも揺らぎもしなかったあやめの身体がくの字に折れ曲がった。
「な…何だッ!?」
突然の出来事に驚くアメリカ兵。
そのまま倒れそうになったあやめは直前で勢い良く足を踏み出して倒れるのを防いだ。
「雅人の姉とは言え、不意を衝いたからダウン位は奪えると思ったんだけどな」
あやめの背後に目を奪われる美少女が立っていた。
「桔梗、そりゃ一枚しか買ってない宝くじで一等を当てられると思う位甘い考えだぞ」
その隣に長身の男がいた。
「いずれにしろ、我々だけであの女を止める必要があると言う事ですね」
「まぁ~、竜也くんが来るまでのぉ、時間稼ぎしか出来ないと思うけどなぁ」
別の方向から白装束を着た細目の女と、のんびりとした口調の胸の大きな女が現れた。
「き…貴様らは……?」
突如現れた四人の男女を呆然と眺めていたアメリカ兵に、唯一の男が大袈裟に肩をすくめた。
「ま、俺はあの破壊神の関係者だよ」
ニッと唇の端を上げた。
「ある意味これ以上は無いって程の……な」
※※※
あやめを止める為に集まった男女……桔梗、雅人、咲、瑠璃は四人並んであやめと対峙した。
「………」
そんな四人をあやめは虚ろな目で見て来た。
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