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「じゃあ、私は先に行ってるね」
鞄を持って玄関に向かう。
生徒会長はやることが沢山あるから忙しい。
「オウ。俺ももうちょいしたら竜也と一緒に行くわ」
学校指定の革靴を履く私を雅人が見送ってくれる。
「竜也君って、いつも雅人が話している友達だよね」
「そうだけど」
「……何か武道でもしてる?」
冗談っぽく笑う私に、雅人は肩をすくめて首を振った。
「全然。運動神経は悪くないけど、武道なんてやるタイプじゃねぇよ」
「そっか……」
そう言いながら玄関を開けると、春の日差しが照り付けてきた。
さ、今日も一日頑張りましょう。こんなにいい天気なんだもの、きっといい事が起こるわよ。
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