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嫌味と取れる神成の言葉だったが、谷総理は逃げずにその言葉を受け入れた。
「変わりもするさ。国民を守る為なら、俺は何にでも変わってみせる!」
テレビでは見せない谷総理の素顔。
「国民を守るという大義の前では、俺の感情などどうでもいいッ!」
「…………ハァァ……」
谷総理の覚悟を聞いて、神成は深くため息を付いた。
「……まぁ、頑張って下さい」
完全に納得はしていないが、それでも谷総理が嘘を言っていないと分かった神成はガリガリと頭を掻いた。
「ああ、それが老兵の最後の務めだ」
「またそうやって死亡フラグ立てる」
最後にそう言って、神成はその場から立ち去った。
※※※
その日から、日本には天災と同じ意味を持つ男『コード・KAMINARI』。何人もその者の意志や行動を自由に出来ないという意味の『コード・ムーンプリンセス』。かぐや姫を護る空想上の存在『コード・ドラゴン』。その名が全世界に知れ渡った。
しかし、そんな事は当の本人達……竜也やあやめには関係無い事だった。
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