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「そう?」
そう言いながら、そのお姉さんは優しく微笑んでくれた。
高校生かな?
そのお姉さんは綺麗で、一目でわたしは好きになっていた。
「あやめちゃんも大変だね。大和館長に勝ったからって、色々な人に取材されて」
「お姉さん、わたしの事知ってるの?」
名前を言われた事に驚いた。
「知ってるよ。だって、あたしの今日の相手があやめちゃんだもの」
お姉さんの言葉に首を傾げる。
「今日の……相手?」
「そう。あやめちゃんは、あたしと試合をするんだよ」
そう言いながらお姉さんは微笑んでくれたけど、わたしはがっかりしてしまった。
神様。やっぱりわたしの一生のお願いなんて、叶えてくれなかったんですね。
このお姉さんが大和館長より強いなんてない。
最後の試合なのに……これで武道を辞めちゃうのに……今日もつまらない試合になっちゃうな。
※※※
わたしの試合は、今日の最後にやるみたい。今は他の人達が試合をしている。
試合場で戦っている人を見ていてもつまらない。みんな弱いよ。わたしなら一発で試合が終わるのに。
つまんない。つまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんないつまんない。
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