2/3
前へ
/19ページ
次へ
8月14日、涼子は久しぶりのワクワクとした気持ちで電車に乗った。 昨日は息子と電話をした。 息子の声は心なしか、明るく聞こえた。 「9時3分発の電車って早すぎじゃんか!」 「お昼頃にはそっちに着くからね、ちょっとぶらぶらして、晩ご飯作って待ってるよ。」 「母さんの手料理か。食べたいな。」 昨日の電話を思い出すだけで顔がほころんでしまう。 涼子は鼻歌でも歌いたい気分だった。
/19ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加