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龍平は、女の顔を見て解放した
涙で顔がわからないくらい、ぐしゃぐしゃになっていたのだ
「…ごめん………なさい」
女はそれだけ言って脱力したまま、腕で顔を隠し横たわる
機械を使って女を調べた所、名前は不明、もちろんの事Kであるが、
「あと………10分か」
失格まで10分、その土壇場で何故殺意を無くしたか、それはクリアまでの残り人数で理解した
「やっぱり人を殺すのは無理って、それでやめたんだよ」
善次は女を起こしてあげる
涙を拭き、深呼吸を促して約5分、まともに話せるまでなった
「ありがとう、私は高崎留実っていうの………もう失格になって罪の強制清算をする人間だけどね」
よくみるとアイドルをしているかのような顔立ち、そして綺麗な黒い髪をした………ゴスロリ服の同い年くらいの少女の顔には笑みが出来てた
人を殺さないで済んだ、それが彼女の心を和ませたのだろうか
「罪の強制清算?」
「あなた………龍平君だっけ?ゲーム参加者じゃないのだったら知らない方が」
「関係者だ、明後日にはターゲットになる」
「え?」「………」
少女は黙り、善次は唖然とした
「知ってることを話してくれないか?留実さん」
「………わかったわ」
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