静かなる開幕

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「ゲームだと?」 龍平の質問に、黒服は黙々と答える 「拒否は出来ません 龍平様は今回犯罪歴の清算をしていただく為に参加願います」 「なんのことだよ」 「校内暴力事件、学校側が隠蔽したものの死者二名でたあの事件です 龍平様の記憶には無く、転校後に事実を知らされたはずですが」 黙る龍平、本人も不可解なその事件の間の記憶が無いまま転校していたので、自分自身がやったのだとは疑っていたが、真実である確信は今ついた 「ゲームに勝てば今警察が掘り返そうとしているのを阻止、その上多大な賞金を差し上げます」 「信用出来ない」 龍平は即答した いきなりの話しにのれるはずがない、疑うのは当然だが 「さすが龍平様、素早く冷静な判断から考えだした答えがその右手ですね?」 「なっ!?」 龍平は、常備しているスタンガンを隠していた右手を公にする そして睨み付ける 「安心してください!ゲームは簡単です 30日間生活するだけでクリア、もちろんこちらは手出ししません 自由に移動して遊んでいてくれてもいいのです! しかし範囲は限定しますが」 「話しをすすめるな!オレは参加するなんて一言も………」 「いいかげん大人になられては?」 黒服の1人が龍平の真横まで行く、小さな声で耳元に囁くと、龍平は頷いた 「………わかった、参加しよう」 黒服はニヤニヤと笑いながら短刀と電子辞書のような機械を取り出した 「それではルールを説明します」
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