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「んっ…ゆっ……ん」
舌を絡めれば
甘い吐息に混ざって
艶やかな彼女の声が漏れる
――今よりも
もっと淫乱に歪む彼女の顔が見たい――
そんな事を思う俺は、どうかしてると思う
でも、もう止められない。
ゆっくりと唇を離せば
彼女はトロンとした目で俺を見る
『そそってんの? エロいよ』
「ちが…うっ…」
そういう彼女の肩が少し震えているのがわかった。
―そりゃ、そうだよな。
彼女には愛している『夫』がいるんだ。
きっと…
いや、相手も彼女を愛しているに違いない。
そんな二人の間を引き裂くように
『俺』という存在が現れて
他人に等しい俺から
抱かれようとしている彼女の心境なんて
考えなくてもわかる。
でも、
こんな関係続けている時点で
俺達は普通じゃない。
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