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俺は彼女の肩を抱いたまま
会計を済ませて外に出た。
キラキラとイルミネーションが輝く並木道を
二人とも無言で歩く。
周りでは恋人達が手を繋いで歩いていたり、
抱き合ったりしている。
俺達も他から見たら
そんな風に見えているのだろうか?
いや、そうであって欲しい。
今日だけは君の特別な存在でいたい。
「ユチョン…」
―君が俺を呼ぶ声でさえ、
愛しいよ…
『どうした?』
「ごめんね…」
なぜか胸がドクンと鳴った。
『どうして…謝るの?』
「なんと…なく…」
言葉に詰まりながら話す彼女に
俺は胸を締め付けられる。
―君は……俺の気持ちを…知っていたんだね。
『俺は大丈夫だよ?』
そう言うしかなかった。
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