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こうして訓井は矢城一家から金を借り、免許のコピーを利用して借金したところを返済した。
当時、矢城一家の利子は週2割。
例えば10万円借りたら、1週間で2万円の利子だった。
訓井はしばらく、店が終わったらすぐに帰宅させ、朝から夕方まで別の仕事をさせた。
平均睡眠時間が約3時間という生活を、矢城一家から借りた金額分を完済するまで続けさせた。
続けさせたと言っても、借りた金額が20万くらいだったので、1ヶ月間ビッシリ働いて完済に至った。
訓井が矢城一家に借金を完済した頃にはもう、ジメジメとする6月に入っていた。
高松「兄弟、訓井の奴、よく逃がさなかったね?」
カズヤ「兄弟の顔もあったしな…。泥を塗られたら困る。」
高松「確かにそりゃあるな…。もし訓井が飛んでたら、兄弟が支払うハメになってただろうし…。」
カズヤ「うん…。まぁ、そういう流れになっただろうな…。」
高松「とりあえず、一件落着したところで、しばらくは様子見…か…。」
カズヤ「そうだな…。色々迷惑掛けて悪いな…。」
高松「色々と裏事情、知ってしまったからね…。また何か協力出来る事があったら、遠慮なく相談してきて下さいな。」
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