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理想のタイプを聞かれる事がある。
若いときには、それなりに理想を口にした事もあった。
曰わく「賢い人、綺麗な人、優しい人」やら「酔っ払いじゃない人」だの「思いやりのある人」だの色々。
しかし、振り返ってみると、歴代の彼女達はみんなそれぞれにタイプが違う。正反対のタイプの人も居る。
それでも、僕の「好き」と言う気持ちに大小は全くない。
その時その時で精一杯の想いで愛してきた。
自分自身、女性を見分ける目があるとは思っていない。
とんでもない人を好きになって傷ついた事もあれば、騙された事もある。
ただ、見る目はなくても、自分が愛せる人なのかを嗅ぎ分ける能力はあるみたいだ。
だから、後悔をした事はない。彼女達を恨んだ事も一度もない。
裏切られようが、騙されようが、精一杯愛したのだから、恥じることも恨む事もない。
不器用と言えば不器用。器用と言えば言えなくもない、それが僕である。
中途半端な事が出来ないくせに、言葉にすると全て中途半端な位置に収まる。何者にもなれなかった理由はこんなところにもあるのかも知れない。
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