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『でも何か食べないと、本当に倒れちゃうよ。何も食べてないんでしょ。』
『食べてないけど?あなたには関係ないでしょ。』
ツンとそっぽを向くアキラ。
顔は険しいままである。
『関係あるよ!!俺はここの家政夫だから!!』
『いつ誰があなたを家政夫だって認めたわけ?』
『少なくともアキラのお父さんには。』
『…!!』
表情が固まるアキラ。
タクマはなおも続ける。
『俺はヒカルさんにアキラ達の健康管理を任されてるんだよ。明らかに顔色悪いし…。だから』『いらないって言ってるだろ!!!!』
ガシャンっ!!
気がつけば、タクマの作ったグラタンと皿が、粉々に床に散らばっていた。
アキラはグラタンを強引に退けた形のまま呆然としている。
バチンっ!!
次の瞬間、タクマはアキラの頬を叩いていた。
『やっていいことと悪いことがあるだろ。』
タクマの瞳はアキラを見据える。
アキラは動揺しながらも、タクマから目が離せない。
『…僕にもう構わないで。』
一言そう言うと、アキラは逃げるようにドアを閉めた。
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