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と、ビシッと指をさし満面の笑みで仁王立ちをしている我が団長様…
突っ込みたい所はもちろん多いにあるのだが
「今度は一体何をやるんだ」
「何言ってるのよキョン。あんたまさか明後日が何の日か知らないって言うんじゃないでしょうね!?」
明後日って日曜だよな…
…10月4日…
…ハロウィンでも無いし…
サッパリわからん!
「あんたニュースくらい見なさい!満月よ!満月!お月見をやるのよ!」
…あー…
お月見って10月だったか。
そういえば大型ハンバーガーチェーン店がお月見バーガーなる物を出していたな。
個人的にはチキンタツタバーガーやグラコロの方が好きなのだが…
「それじゃ私達は準備があるから帰るわ。解散!」
まだ色々と聞きたかったがハルヒは朝比奈さんを引きずってサッサと部室から出て行ってしまった。
準備って…
まだ2日だぞ…
そんな準備に時間かかる事でもやる気なのか?
「長門、勝手にお前の家になったがイイのか?」
読んでいた本をカバンに入れ立ち上がり
「本日12時32分、涼宮ハルヒが私の家の使用許可を貰いに来た。問題無い」
と言うと部室から出て行った。
そして遠くから「有希遅いわよ!」とハルヒの声が聞こえた。
やれやれ…一体何をやらかすのかは知らんが長門が一緒ならば大丈夫であろう。
問題は…だ。
目の前でクソ真面目な顔をして何やら考え込んでいるイケメンヤロウだ。
「困りました…。彼女がイベント好きだという事は分かっていましたが、すっかり忘れていました…」
「何だ、用事でもあんのか?」
いつもならサッサと用事キャンセルする忠誠っぷりなのにな。
そんなに大事な用事なのだろうか。
「…。あなたと2人でお月見をしようと計画していたのですよ」
あー…すまん
聞かなかった事にしよう。
こんなバカ放っておいて帰ってしまえば良かった。
「このままでは行事全てSOS団行事として潰されてしまいます。何とかしてアナタとの恋人行事を死守しなくては!」
サヨナラ。
俺は帰る。
あぁ古泉、戸締まりはちゃんとしろよ。
「あ!待ってください!僕も帰ります!」
バタバタ戸締まりをする古泉を律儀に待ってやる。
俺って優しい。
いや、こんな奴放っておけばイイだろ。
バカか俺は。
「申し訳ありません、お待たせしました」
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