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嵐のような攻撃が続く。
――まだまだいくぞ。
俺は背中からさらにもう一刀の剣を抜き、二刀で構えた。
そして、他の兵士たちより、一回り大きく闘気を青白く放つ。
「貴様ら! 手本を見せてやる! よく見てろ!」
俺は魔族に目掛けて、一心不乱に闘気を放った。
「うぉらららら!」
兵士たちの視線が俺に向けられる。
「さ、さすがルシアン軍隊長、すげぇ連続技……でも、俺たちだって負けませんよ!」
鼓舞された兵士たちは活気づき、攻撃の激しさが増す。
――いいぞ、みんな。もう少し持ちこたえてくれ。
俺は、体力回復の薬草を口に頬張ると、背後の城に目をやった。
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