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「こんにちはー!」
港の端に腕をかけ、漁師を呼ぶ。ここの漁師たちとは、俺が生まれるはるか昔からの付き合いだそうだ。
「おぉ、オルカか。売りに来たのかい?」
漁師が海まで来てくれるのを、俺は網から魚を取り出しながら待った。
「今日はこれだけかい? …ふむ……今日もなかなかだな。」
「都のもの、何かある?」
代金を受け取りながら尋ねた。
「ああ、例の彼女にかい? いつもの麦飯と、今日は野菜があるよ。」
「もらうよ、ありがとう。」
もらった麦飯が海水につからないように気をつけながら、さっきの男たちを避けて沖の方から帰った。
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