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教室に着くと、中は既に大勢の生徒が席に座っていた。
しかし、教師が来るまでは皆自由に近くの生徒と会話をしている。
そのせいか、教室の中はものすごい活気付いている。
「竜一くん、ここ座ろ」
貴子は入り口付近の空席を見つけて、そこに座る。
俺も続いて横に座り、教師が来るのを待つ。
「さっきの葉山ってやつ明るそうなやつだったな」
「葉山くん?そうだね、ゼミでもバイトでも人気あるよ」
「へぇ」
「ムードメーカーってあぁいう人をいうんだなぁって毎回思うよ」
「そうだな」
「だからバイトでも学校でもモテモテみたい」
「貴子も好きだったことあるか?」
「え?」
俺の質問に、貴子は驚いてる。
え?
なに、この反応?
けっこう冗談だったんだが・・・。
「好きだった?」
「ち、違うよ!ただ、ちょっといいなって思ってた時期はあった・・・かな」
「そ、そか」
過去の話とはいえ、やはり面白くないな。
一時とはいえ、貴子が惚れかけた相手だからな。
あいつには気をつけてもらわないと・・・。
「あ、ほら先生来たよ!」
貴子に言われ俺は教壇に目を向ける。
そこにはすでに教師が授業準備に入っていた。
「はいよ」
俺も前を向き、授業を受ける準備に入った。
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