夢見た時間

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「大学はどうだった?」 やっぱり会話するつもりか・・・。 俺は小さな息を吐いてから返事した。 「あぁ、楽しかったよ。学校なんて久し振りに行ったからな」 「高卒じゃ久し振りだよなぁ。ってか早瀬さんと付き合い始めたのっていつ? 俺全然知らなかったんだけど」 「ひと月くらい前だよ」 「けっこう最近だなぁ。早瀬さん最近バイトとか来てなかったからそういう話してなかったわ」 普段はそんなに仲がいいってことなんか? なんか想像すると面白くねぇな・・・。 「そうかい」 俺は冷たく返し、外を見ていた。 「早瀬さん狙ってたんだけどなぁ」 「何?」 今の言葉は聞き流せなかった。 「だから、早瀬さんのこと狙ってたんだって」 が、この台詞は俺に優越感を与えさせるものだった。 「そいつは残念だったな。次の恋愛を頑張ってくれ」 俺の言葉に葉山は少し間を置いた。 そして、一瞬だけ口元だけ笑っていた。 「あぁ、次頑張るよ」 すぐに表情を変え、笑顔でそう言った。 今の笑みはなんだ? 「あ、俺ここだから。それじゃまた学校きなよ神城くん」 「あ、あぁ」 俺は曖昧に返事して、葉山の後姿を見ていた。
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