崩壊の序曲

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「貴子さんだって今休みだろ?」 「あぁ、おかげで頻繁に会えてるよ」 「そっか、うまくいってるようで良かったよ」 惚気話を茶化さずに聞いてくれるから拓海と話すのは好きだ。 毎回茶化されたりしたら話す気も失せるというものだ。 「てかお前はどうなんだ?」 「どうって?」 「なんかいい話ないのかよ?」 「まぁ、ないこともないかな」 「マジか!?そいやこないだ合コンしたとか言ってたな!!」 拓海は最近合コンをしたらしい。 また騙されて参加したらしいが、そこで知り合った人なのだろうか? 拓海はウーロン茶を軽く飲んで小さく息を吐いた。 「ったく、人の恋愛事情に興味なかったやつが」 「昔の話、昔の話。で、どうなんだ?」 「あぁ、合コンで知り合った子でね。相手も騙されて合コンに参加したらしい。雰囲気は貴子さんっぽいかな」 「うぉぉ、マジかぁ。で、どんな感じなんだ?」 「まぁ、今度四人でだけど遊ぶよ」
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