崩壊の序曲

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なんか俺と貴子の時みたいな展開だな。 そういえば、俺の時のアドバイスも拓海がしてくれたっけな。 拓海も拓海なりに頑張ってるみたいだ。 俺のことを親身になって考えてくれた拓海だ。 今度は俺が応援してやりたい。 「俺のことはいいから、お前は自分のことだけ考えてろって。貴子さん美人だから狙ってるやついるかもしれんぞ?」 拓海に言われた途端、俺は一人の男を思い出した。 貴子と同じ大学に通う葉山大介という男を。 「拓海、ちょい聞いてくれるか?」 「言ってみろよ」 「あぁ、実は」 俺は大学へ行った時見たもの、感じたことを拓海に伝えた。 「って感じなんだ」 「へぇ」 拓海は頬杖をついてウーロン茶の氷をストローでつついてる。 「どう思う?」 「どうもこうも、明らか貴子さん狙ってるだろ」 「やっぱりそうなのか!?」 「まぁ多分誰に聞いても似たこと言うんじゃね?今度椋にでも聞いてみろよ」 「あ、あぁ」
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