二人の答え

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この公園は桜がライトアップされていて、地元も人間なら知らない奴などそうはいないだろう。 無論俺もその一人。 この場所は好きだし、以前は貴子とも来ようと思っていた場所だ。 俺は公園を見渡す。 が、貴子はまだいない。 それも当然か。 さっき呼び出したところだしな。 俺は貴子を待つため、噴水の近くにあるベンチに腰掛けた。 30分後。 貴子が公園の入り口から姿を現した。 俺を見つけると駆け寄ってくる。 「ごめんね、遅れちゃって」 「いや、いきなり呼び出して悪かったな」 会話だけ聴いてたら恋人のようにも聴こえるだろうな。 でも、そんな話じゃないんだ・・・。 「えっと・・・その・・・元気だった?」 貴子は俺から視線を外して、髪の毛を触りながら聴いて来た。 「まぁ、それなりに」 俺もさっきから貴子の目を見れずにいる。 目を見たら、決心が鈍りそうだったから・・・。 でも、もう決めたことなんだ。 俺は貴子の方に顔を向ける。 だが、目は見れなかった。
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