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「はぁ・・・」
俺は小さなため息を吐いて歩き出した。
今日は拓海と会う約束をしている。
晩飯を一緒しないかと誘われたため、ファミレスの前で待ち合わせている。
ファミレスの前に到着すると、すでに拓海が立っていた。
「よっ」
「っす」
拓海の短い挨拶に、俺も短く返す。
「寒いし早く入ろうぜ」
拓海が両手をこすりながら呟く。
こいつ寒がりだからな。
「あぁ、なら入ろうぜ」
俺は頷いてファミレスに入った。
中は客が多かったが、座れないほどではなかった。
俺たちは店員に案内され窓側の席に座った。
「はぁ・・・あったけぇ・・・」
拓海が幸せそうに呟いてからコートを椅子にかけた。
「今日はまだ暖かい方じゃないか?」
「あれのどこが暖かいんだよ・・・。お前感覚ないんじゃないか?」
「失礼な、お前が寒がりすぎんだよ」
「む・・・まぁ否定はできんが」
拓海は水を軽く飲んで外を眺めた。
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