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ふと目を覚ますと外は薄暗い。感覚的には日中のはずなのだが。
「雨、か・・・」
呟きながら壁の時計に目をやる。
電波式の時計は狂うことなく時を刻み続ける。ちょうど正午になろうかとしていた。
鈍い頭痛。
二日酔いだ。
雨が降るうえに二日酔い。これ以上に滅入ることはないが、また・・・
正午を過ぎると鳴り出すあの音。
踏切の音が聞こえる。
あの日の光景が鮮明に頭に映る。
聞こえる。
あの日聞こえた音達が。
見える。
聞こえる。
魂の叫びが。
聞こえる。
聞こえる。
聞こえる・・・
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