橘みずき
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俺は左用のグラブを付けマウンドに向かう。 亮は黒光りしている金属バットを取り出し構えた。 「いくぞ亮!」 「これが俺たちのラスト勝負だ!」 中学三年間俺たちは数え切れないぐらい勝負をしてきた。 今まで勝てた事は一度も無い。 それを証拠にあいつは帝王のエースで俺は控え投手。 最後ぐらい勝って終わり有終の美を飾りたい。
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