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((くそっ!いいとこどりしやがって!!))
高杉と沖田は、土方の後ろ姿を睨みながら固く拳を握る。
「…ヅラ。」
銀時も土方の後ろ姿を見つめながら静かに言った。
「ヅラじゃない。桂だ。」
「黒駒に金貸りろ。」
「!?…だが土方が貸してくれると言っているじゃないか!」
「お前ホントにバカだな。今は月の初旬だぜ?金ねぇに決まってんだろ。」
銀時は渡された紙をジッと見つめてクスリと笑った。
「無理してんのバレバレ何だよ…バーカ。」
微笑みながら紙を唇に無意識だが、つける様子を二人は魅入っていた。
「…分かった。」
桂はいそいそと控え室へ向かった。
「んじゃ今日は終わりねぇ~お疲れさーん。」
銀時は伸びをしながら立ち上がり、このホストクラブの上にあるアパート(むしろ寮)へと帰って行った。
「じゃあ僕も帰りますね。お疲れ様です。」
残りのメンバーも帰り支度を済ませて、アパートに帰る。
だが、沖田と高杉だけは残っていた。
「…高杉。」
「…沖田。」
二人は同時に互いの名前を呼び、相手の方を見ると、同じ事を考えていたな、と悟った。
「「行くぞ。」」
邪悪な笑みを浮かべながら高杉と沖田は店から出た。
目的は土方を叩きのめすこと、ただ一つ。
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