爺、元の暮らしに戻る

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森は酷い有り様であったが、ある程度は茂徳やクレイ、フーで整地して行く。 そこから各里々で住居や塀を構え、人が住めるようにしていく。 茂徳の家は無事だったものの、鍛冶場と製紙場が壊されていた。 流石は神の手が入った家だと茂徳は思いながら、鍛冶場と製紙場は一から作り始める。 そうしているとジュノから念話があり、内容は第二王女を知らないか?と言うものだった。 詳しく話を聞くと、武国と魔国の戦争から連合国の侵攻の時にいなくなったらしい。 ジュノは第二王女の消息は気になるようだが、生死は正直どっちでも良いようだ。 茂徳は思い当たる節があり、他にもいなくなった人はいないかと、名指しで問う。 そう、能力はあるものの、扱いきれていない、宝の持ち腐れのような愚か者だ。 ジュノは調べるため、しばらく念話を切り、茂徳は十中八九そうだろうと予想する。 そうしたら案の定、愚か者を先頭に、数人の女子が行くのを目撃した人がいた。 ジュノから再び念話を受けた茂徳は、そのことを王に知らせるだけで良いと告げる。 下手に関わると、面倒を呼び込み、ろくなことにならないとわかっているのだ。
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