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「祐清様!何を弱気になっておるのですか!我等は必ずやこの地に戻り、憎き武州に一矢報いる。そうでございましょう!?」
相模守は主にそう言った。
「相州の言う通りです。兄上。弱気になられてはなりません!」
祐吉も祐清に言った。
暫し、辺りに静寂が流れた。
「……………どうして神は儂に家督を与えてくれなんだかのう。」
満月を眺め続ける祐清は、やがて静かにそう呟いた。
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