11人が本棚に入れています
本棚に追加
「武州に………してやられた。」
祐清は顔を伏せそう呟いた。
「武州様に………してやられたとは?」
番兵は祐清の言がいまいち飲み込めず聞き返した。
「武州が我が祖父福永豆州を殺した。武州が………謀反を起こしたのじゃ!!」
祐清は飲み込みの悪い番兵にそう言い放った。
「ぶ、武州様が御謀反ですと!!し、しかし武州様は五郎様達の叔父上ではありませぬか?その武州様が何故………!?」
「ええぃ!さっさと我等を城内へ案内せぬか!」
武州謀反の報に驚愕を隠せないでいる番兵を伊東祐松が一喝した。
「か、畏まりまして御座りまする!」
祐松の一喝で番兵は暫時たじろいだが、直ぐ様立ち直り一行を本丸へ導いた。
最初のコメントを投稿しよう!