1.桜が舞散る春までに

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「そうだ、明日さくらの誕生日だよな?何が欲しい?」 他に誰もいない静かな教室に春樹の声が響いた。 「わぁ~覚えていてくれたの!?ありがとう!」 正直、忘れられていたと思った。でも覚えていてくれた。だから少し、少しだけ…期待していた。 「で?何がいい?」 また春樹が聞いた。 「決めろよ!」 「うーん…じゃあね…」 少し怒鳴った春樹にびっくりした私は、しばらく考えた。 「じゃあね…桜!」 「桜…?」 実は春樹が私にプレゼントをくれるなんて初めてだった。それが当たり前ですぐに思い付かなかった。 「そっか、さくらは桜が好きだもんな!分かった 「なんかだじゃれみたいだよ~」 私は困った顔をしながらも笑いながら言った。
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