AFTER

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「…いや、でもやっぱダメな大人だ。……こんなガキを仕事より優先するなんて。」 「…え?…大丈夫、なの?」 「お前が言うか、それ。」 「……だって、」 「…なんかもう、いいや。」 「…何が?」 「葵の代わりに、なんかを失うんだったら…仕方ない、かも。」 「……かもって」 …そんなこと言って、明日にはちゃんと仕事に行くくせに。 わかってるのに、哲の言葉が嬉しくてまた涙が出てくる。 これって期待してもいいの? また裏切られるの? どっちにしろ、今こうして仕事をほっぽりだして抱きしめてくれてる哲がいて。 その温もりと匂いが、どうしようもなく愛しくて、安心する。 やっぱりダメだ。 哲がいなきゃ、俺は。
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