第二章

3/10
前へ
/46ページ
次へ
【璃香や。】 【なぁに、おばあちゃん?】 【おまえさんは、山が怖くないかい?】 【怖くないよ】 【璃香や。璃香は山に愛された子じゃ。璃香にはなぜか牙は向かない。だかな、おまえさん以外には牙を向く。】 【??】 小さな頭には 理解しきれなかったのか 頭をかしげた。 そんな璃香の頭を 慈しむような目で クシャッと 頭をなでた。 【璃香に山で遭難した時の対処法教えるかね。】 【そーなん?たいしょほう??】 【バァバが今からゆうことをちゃんと聞くがで。】 【うん!!】 【最初に暖炉に火を付けて服を脱がす。それでも体が冷たいままなら自分の体温を相手にあげる。】 【どうやってあげるが??りかのたいおんあげたらりかが寒くなるで。】 【璃香はまだ小さいから大きくなったら教えちゃる。】 【りかちいさくないもん!!もうすぐで八さいになるがやき。】 小さな林檎のような 赤い頬を プクーと膨らまし ニコニコと微笑む おばあちゃんを睨む。
/46ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加