::ありったけの絆創膏を(少年)未

9/10
前へ
/10ページ
次へ
  何故かベッドだけは綺麗にされていて、ベッドの上に置かれる俺と覆い被さってくる静。 「お、俺!昼飯食べてない!」 「後で作ってあげるから雰囲気ぶち壊さないでよ」 「ぶち壊してね…った!」 首筋を舐められ、がぶっと噛まれた…。 噛まれたそこはずきずきと痛く、に血が滲んでいるようにも思える。 そして、舌で舐められてのけ反っってしまう。 「吸血鬼かよ」 「颯の血を吸って生きて行くのも悪くないね」 アホなことを真顔で言うところは、こいつの変態の方の弟と似ていると思う。 「恥ずかしい奴…」 「なんとでも。まさか輝と似てるとか考えたりした?」 目が笑っていない…! 俺はブンブンと首を振り否定。 「変態と似てるなんて思ってないから!」 「思ってたでしょ?分かりやすいね、颯。でもね、あんな変態と一緒にされるなんて心外」 静の口元がうっすらと上に上がって、俺のモノをズボンの上から撫でた。 「颯の少し勃っ…」 「うるせぇ!お前のせいだ!」 俺がそう言うと、静は一瞬ポカーンとしていたがすぐにいつもの(腹黒そうな)表情に戻った。 静の頭文字はSって意味だと思う。 「…ふぅん」 静は俺のズボンのチャックを降ろしはじめた。  
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

98人が本棚に入れています
本棚に追加