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僕はすぐさま新聞社へ電話をかけた。どれも皆、現在は日本にいるという。僕は僕という名前を大いに利用して、1人1人とコンタクトをとることにした。
僕はあえて、橘は連れていかず、僕の次の、2人目の被害者に会いに行った。
彼はバイオリンのソリストとして有名な人だった。
世界的にも名は知られていて、彼のバイオリンは、ダイナミックで、技術力のある素晴らしいものだったが、指を盗まれたことで、僕と同じく、全て失った。
彼の話を聞くと、僕とは違う点が2つ見付かった。
1つは、彼は誰かに後頭部を殴られ、気を失っている隙に指を盗まれたということ。
2つは、彼は指を盗まれたあと、指紋を使って、物も盗まれていたこと。
あとは僕と同様、音楽家であり、少し売れていることが共通点だった。
その後、被害者の全員に話を聞いたが、皆、指を盗まれた手口は一緒で、金も盗まれていた。
警察は同一犯だと確信していたらしいが、僕だけは違う気がした…。
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