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陽の部屋。
ぬいぐるみや雑誌が綺麗に整頓された実に女の子らしい部屋である。
「んー…」
スッとはまるホック。
「はぁ…、もっと窮屈なくらいが理想なんだけどなぁ…」
陽は自分の胸に手を当てる。
すぐに大きくなるだろうと高を括って少し大きめのブラを買ったので微妙な隙間が寂しい。
「いや、まだまだこれからだもん!めげるな、私!」
陽は自分を励まして立ち直った。
そして、まだ真新しい制服に手を伸ばす。
「今日からモバロボ学園に転入…。友達できるかなぁ…」
しわの無いすっきりした制服と裏腹に、陽の心は転校初日特有の不安ですっきりはしていなかった。
「そもそもどんな学校かすら教えてもらってないし…。不良のクラスに放り込まれたらどうしよう…」
募る不安は止め度を知らず。
だが、陽はてきぱきと制服に着替えるのだった。
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