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テレビの画面の右上が“6:00”を指す頃。
乱雑に趣味が散漫されている部屋で青年が寝息を立てている。
そこへ真新しい制服の上に着慣れたエプロンという出で立ちで陽が入ってきた。
「お兄ちゃん!今日から理事長なんでしょ!迎えの人が来るって手紙が来てたよ!」
青年の体を揺すって起こそうとする陽。
「うーん…」
青年はそれに応じて上体を起こす。
「おはよ、理事長」
「うーぃ…」
青年、神崎翔(カンザキ ショウ)は陽の兄であり、陽が転入するモバロボ学園の理事長である。
それもまさに今日から。
「さ、起きて。朝ご飯できてるから」
「……今日は白色か…」
「へっ?」
陽は気付いた。
モバロボ学園の制服はスカートの丈が短いのだ。
「朝っぱらから…最低っ!」
バチン!
と響くビンタの音は神崎兄妹の日常の一部であった。
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