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「充浩っ…
どうしたの…?」
充浩の家の中に入った
充浩は不機嫌そうに
俺をみた
「在中っ!
これから勝手に
入って来るなよっ?
てか靴見てから
入って来いよっ」
なんで?
今まで家族みたいに
お互いの家に
出入りしてたのに
彼女ができたってだけで
俺たちは他人なの…?
「うん…ごめん」
「ていうか…
在中んち…大丈夫なのか?」
充浩が言いにくそうに
言った
「全然…
最近ケンカばっかりだし」
~♪
充浩の携帯が鳴った
「もしもし?
詩織?えっ…いるけど…
なんで?…えっ
ちょっと待ってっ
ただの幼なじみだしっ…
詩織っ?詩織っ」
電話の相手は詩織さん…
充浩っ…
そんなに詩織さんの名前
呼ばないでよっ…
「ラブコール?
ほんとラブラブでいいねっ?」
充浩の様子がおかしい
「ああっー!
やばいっ!フラれるっ!」
「えっ?
なんでっ?」
「なんでってっ…
お前のせいだっ💧」
「え?充浩が頼りないから
じゃなくて?」
「違うっ💧
絶対在中のせいだ💧」
「俺なんかした?」
「だからっ
お前が隣りにいるからだよ💧」
ズキッ
「……………っ
あ…あっそっ…
なんだよっ…そっちが呼び出しといて…
じゃあ俺帰るしっ…!
2人でラブラブしてればっ?
充浩なんか知らないしっ!」
俺は充浩の家を飛び出して
走って近くの公園に行った
悲しい
苦しい
悔しい
辛い
色んな意味を含んだ涙が
頬を伝った
「やっぱり…っ
俺なんか…っ
いない方がいいんだっ…
もう…っいやだっ…」
ベンチに座って
止めどなく溢れ出す涙を
止めることができないまま
泣き続けた
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