ひとり

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「ああ~っ 充浩は俺にノロケを 聞かせたかっただけ? 俺もう帰ろーっ」 これ以上… 耐えられない… 「ええっ💧 もう帰るのかよっ」 充浩が俺の手を掴んで 引き止める 「帰んのっ またね?」 そう言って 充浩の家を出て 自分の家に帰った すると 「昨日も遊んでたじゃないっ! いい加減にしてよっ!」 「あんたに関係ないじゃない! どうしようがあたしの 勝手でしょっ!?」 まただ… 姉ちゃんたちのケンカ… 父さんと母さんが 出て行ってから 一番上の姉ちゃんは 毎日のように遊びに出かける 俺は弟だから 止めてあげられない… たった一言が言えない 姉ちゃんにも 充浩にもっ… 「姉ちゃん… もうやめてよっ…」 「在中は黙っててっ!」 ビクッ… 「…っ ごめんっ…」 俺は部屋に閉じこもって 姉ちゃんたちのケンカが 終わるのをずっと待ってた 「なんでケンカばっかり… 父さんと母さんがいない分 俺たち兄弟で頑張ろうって 言ったじゃんかっ…」 いろんな悲しみが溢れてきて 涙がこぼれ落ちた  
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