第二章 雪嶺

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さあて、無事昼食も終えたところで。 ──────深刻な問題が発生してしまった!!!! さっきから俺はトイレに行きたいのだが、どこに行っても女子トイレしか見当たんねぇぇぇええ!!!!!! いやまあそれもそうなんだけどさ・・・確か校長先生、造りは女子校の時と変わってないって言ってたし。 いや・・・・・・わかっていたさ。 実質女子校への入学を決意したんだ・・・多少の生活の不自由なんざ想定の範囲内よ・・・・・・。 だが────── 「トイレだけは自由にさせてくれぇぇええええ!!!!!!!」 廊下の中心で願いを叫ぶ。 ついに俺は我慢が限界に達し、ある場所へ向かった。 そう、職員便所である。 あそこなら男子トイレもあるし、一般的に生徒は使用禁止であるが今はそれどころじゃねぇ!! まさに生か死か、俺は三途の川を行き来しているんだ!!! ──────さあ、解き放て!!!禁断の扉よ!!!!!!! ・・・・・・ぽんっ。 「?」 何やら、後ろから肩を叩かれた気が・・・。 恐る恐る振り返ると、そこには我がクラスの担任、小笠原先生が仁王立ちしていた。 「だめだよー生徒がここ使っちゃあ」 「いやあの先生!女子トイレに入るのと、どっちが罪重いですかねぇ!?」 「校則的には教員用の便所を使用する方がだめだねぇ・・・まあ、男の子一人が入ってきたぐらいで彼女達は何も思わないさ」 「そういう問題じゃなくて!俺のプライドとか全否定スか!??」 「否定はしないが・・・まあ諦めて、彼女達と仲良くトイレを使いなさい!」 グッ! 彼は眩しいほどの笑顔で、ビシッと親指を立てた。 ──────って結局プライド全否定じゃねえかあああああああ!!!!!!!!!! 「あ、そうだ。旧館は共学だった頃のままだから、男子トイレがあるぞ」 ──────何っ!? ヤス、その情報は本物か!?(誰だよ) 「先生!その旧館とやらは何処に・・・!?」 「ここから40分ぐらい歩けば着くよ」 ──────もたねえよ!!つーか旧館どんだけ遠いんだよ!!!! 「あ、でも今は閉鎖されてて入れないんだったかな」 結局入れねえのかよおおおおお!!!!!!!?????
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