裁きの時

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閻魔様は頭を抱えました。 「見るが良い、被告人、いや人間よ。皆、全く穏やかでないのだ。では証人を呼ぼう」 現れたのは、からかさお化けやひょうすべ、世にも珍しい妖怪達でした。 泣きながら妖怪達は言いました。 「人間が住みかを奪ってしまうけん、今や俺達にゃあ居場所もなか」 「もうすぐ本当に伝説になっちまう。まだ、あたし達は生きていたいのに」 男の人は、ぽかんとした顔をしました。 「まだまだいるぞ。次」 閻魔様が手を上げました。
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