~雨がもたらした君との出会い~

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紅葉高校の校門をくぐった俺は真っ先にクラス分けの紙が張り出されている場所へと向かう 張り出されている場所の周りには今日からこの高校に通う奴らがひしめき合っており 辺りは大混雑していた 俺はその光景を見ただけで 自然と溜め息が漏れた 俺が一番苦手なものは人混みだからだ 人に酔う事がしばしばあるぐらいに苦手なんだ 俺は その地獄のような人混みに果敢にも突入していった 俺は現在 雨に打たれていて体中ビショビショなので 体が当たる度に多くの罵声を賜った 泣いても良いかな? 良いともー!! 俺は心で会場の皆さんに問いかけていた やっと前の方まで進む事に成功し 自分の名前を探し始める まずは一組 名前無し 次に二組 普通に名簿の上の方に書いてあり直ぐに見つける事に成功した それに 田中修斗 の名前も……… 最悪だ 一年間 俺は最悪な奴と同じクラスで過ごす事が決定してしまった 何が最悪なのかって? 後で出てきた時にみんなも分かるはずだよ アイツの最悪さを 一応 一年間お世話になるので担任の先生の名前も確認してみる 吉岡 なつみ へ~ 女の先生か~ 優しい先生だったら嬉しいな~ この俺の願いは儚くも砕ける事をこの時の俺は知らない 井上圭介 と 吉岡なつみ この2人がこれからの一年間どのくらい争いを行ったか…………伝説として語られるぐらいの2人が 担任と生徒という関係が築かれた瞬間であった 俺はやはりずぶ濡れで多くの視線を集めてしまっているみたいなので 直ぐさまその場所から立ち去った 「う~ 寒いな~」 だんだん 濡れた服から体温が奪われ 寒さで体が震えていた 俺はそんな体を引きずりながら 1ー2 と書かれた教室のドアを開けた ,
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