~雨がもたらした君との出会い~

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わたしが教室に入った瞬間 既に教室に来ていた生徒達の視線がわたしに向けられた そして 男の子達はわたしを見ながら一切動かなくなってしまった え? わたし何かおかしいのかな? わたしは自分が何な悪い事をしてしまったのか不安に包まれた 「マドンナだ………」 そんな時に 1人の男の子がわたしを見ながらそう呟いた ????? 「天使だ………」 「俺 今死んでも幸せかも………」 「5組 サイコー!!」 ????? 次々とわたしに向けられる言葉の数々にわたしは完全に戸惑ってしまった わたしが天使?マドンナ? みんな何言ってるのかな? わたしなんて全然 綺麗でも無いのに……… 「ハイハイ 男共 少しは静かにしろよ お前ら これ以上騒ぐと 喉を引きちぎるぞ」 そんな時 女の子達が集まっていた場所から とても怖いセリフを言いながら とってもかわいい女の子がわたしに向かってきた 「………彩ちゃん」 彼女の名前は 大槻 彩 ちゃん と言って わたしの小学校からのお友達の少し毒舌だけど 優しい女の子なの 「おはよう 奈木 流石は プリンセス奈木様 の称号を持っていただけあるね~」 彩ちゃんの言う通り 中学時代はそんな風に呼ばれていたけれど 絶対に彩ちゃんの方がかわいいと思う 小さくてお人形みたいだし 彩ちゃんを見ているとすごく守ってあげたくなるもん わたしは彼女をずっと羨ましいと思っていた 「そんな事 全然無いよ~ 彩ちゃんの方がかわいいよ」 わたしは 彼女にそう返事をして 黒板に書かれた座席表を確認して 自分の席に座る 席に座っていると彩ちゃんがわたしの席に近づいてきて わたしだけに聞こえ声で話しかけてきた 「それよりも奈木 この黒色の傘 どうしたの? 絶対に奈木の傘じゃないよね?」 ,
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