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俺達は2人で駅前をぶらぶらしながら 良さそうな店を探しているのだがなかなか見つからない
そんな時に俺の目についたのはクレープ屋だった
奈木の方を確認すると 顔の方向がクレープ屋に一直線になっていた
俺は奈木に
「クレープ食べるか?」
と聞いてみる
奈木はブンブンと首を上下に振り
「食べたい!!」
と即答してきた
いつもは 綺麗で大人っぽい印象を受ける奈木の子供っぽい部分を見て笑ってしまった
「笑わないでよ 女の子はみんな甘い物が大好きなんだから」
奈木は顔を赤く染めて言ってきた
「わかった わかった お子ちゃまの奈木ちゃんは 何味が食べたいのかな?お兄ちゃんに言ってごらん」
「ストロベリー」
可愛い 可愛過ぎる もう何でもお兄ちゃんが買ってあげるよ
クレープを買って近くの公園で食べる
「それで大事な話しって言うのはな………」
奈木は黙々とクレープを食べていた
「奈木 聞いてるか~?」
「………………」
お前はそんなにクレープが良いのか!? 俺はクレープごときに負けたのか
俺は怒りを込めて奈木にデコピンを喰らわした
「ハニャ」
奈木はクレープを食べる手を止めて 俺を睨んできた
えーーー!! 俺は悪くないだろ?
「奈木 真剣に聞いて欲しいんだけど良いか?」
奈木は ハッとして真剣な顔を俺に向けてくれた
「奈木…………今度の休みに俺と一緒に俺の……地元に来てくれないか?」
奈木は俺の言葉を聞き そんな事? みたいな顔をした
違うんだよ奈木 俺にとっては大きな一歩なんだよ キミが進めてくれた一歩なんだ
「もちろん行くよ!!
圭介君の思い出がたくさん詰まったところにわたしも行きたい」
ありがとう奈木 俺は思い出の町 で決別しようと思うんだ 前に進めない自分と………
俺は奈木と一緒なら過去を乗り越えられると信じているから
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