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俺はゆっくりと席から立ち上がる
ここで 一つ叫ぶ事が出来るなら
なんでお前らは俺が濡れているという事を放置するんだ?と言う事だろう
特にドチビ教師 お前は何故こんな俺に便秘?と聞いたんだ?
言いたい事はやまほどあるが 頭がクラクラしてきたので早めに済まさなければ 命の危機に直面するだろう
「井上圭介 趣味無し 廊下に捨てられている田中修斗の保護者なので何かあれば俺に連絡して下さい 以上!!」
俺はそれだけ言って 早々と席に座る
周りからは まばらに拍手が聞こえる………本当にまばらにだけど
俺は先ほどの挨拶で全パワーを使い果たしてしまい 机に顔を伏せて耳だけで他のみんなの自己紹介を聞く
ガラガラ
自己紹介もたぶん後半ぐらいにさしかかった時に教室のドアが開かれる音が聞こえてきた
チッ もうあのアホは復活しやがったのか
俺は机に顔を伏せた状態で 舌打ちする
「廊下硬いよ 背中がもの凄く痛いよ~」
うるさいよ修斗
「ハイハイ 田中君 やっと起きたのね じゃあちゃっちゃと自己紹介しちゃってね」
ドチビ教師の修斗に対する扱いは相変わらず酷いみたいだ 俺も修斗の事をとやかく言えないぐらい酷い扱いだけど
「ハーイ!! 田中 修斗でーす!! 趣味は女の子観察 現在は彼女探しにハマってまーす
ちなみに同じクラスの井上圭介とは師弟関係の仲です 師匠が俺で弟子が圭介でーす!!」
「………………」
修斗が話した後は拍手の一つも起こらない 無音の空間が出来上がった
アイツだけは友人にしてはならなかった
俺は修斗と友人関係を築いてしまった過去の過ちを猛烈に後悔した
師弟関係? どう考えても 変な関係を俺と修斗が築いていると クラスのみんなに思われてしまった事だろう
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